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カスタマージャーニーマップ作成【顧客管理の第一歩】

更新日:4月4日


本記事では、より良い顧客サービスと価値を提供するために重要な「カスタマージャーニーマップ」の作成手順・メリット・注意点などを併せてご紹介いたします。



目 次



カスタマージャーニーとは?


まずカスタマージャーニーとは、顧客がサービス・商品を認知してから購入する間に体験するまでの過程全体を示しています。ビジネスを継続的に成長させる為には、カスタマージャーニーを詳しく理解し、顧客と企業が接触する様々なタッチポイント(顧客接点)で企業がどのような戦略をとるべきか考える必要があります。

その際に必要なのが、カスタマージャーニーマップを作成することです。

顧客満足度を高めるために欠かせないこのカスタマージャーニーマップをしっかりと作成することで、企業の認知拡大やロイヤリティの向上に繋がります。



カスタマージャーニーマップ作成手順


カスタマージャーニーマップを作成する手順についてご説明いたします。


01.目的の設定

どのような顧客やサービス・製品に対してマップを作成するのかの目的を明確にします。

その目的に合わせてどのような顧客やサービス・製品に対してマップを作成するかを決定します。


02.ペルソナの設定

ペルソナの設定は、顧客を定義する際に最も便利な方法です。市場調査を入念に行い、細かく設定することにより、現実的なペルソナを作成することができます。

まず、年齢、性別、職業、教育、収入、在住地域などの人口統計情報を使用して、おおよそのペルソナの概要を作成します。

その後、顧客の性格や価値観、ライフスタイルなどのサイコグラフィックデータ(psychographic data)を確保する必要があります。この情報は、顧客の好み、要件、およびニーズを理解するのに非常に価値のあるプロセスになります。



03.顧客行動のステップの特定

顧客がサービスや製品を利用する過程で様々な行動や検討をとります。その行動をステップごとに分けて特定します。ステップは企業の業種によって異なるため、自社に合わせてカスタマイズすることをおすすめします。

代表的には、5つの行動からなる購買行動モデルのひとつ「AISAS(アイサス)」です。


AISAS(アイサス)の5段階ステップ

Attention(注意)

顧客の注意を引くことが目的

Interest(興味)

顧客の興味を引き続ける

Search(検索)

見込み客獲得のため、SEO対策を行う

Action(行動)

製品やサービスを購入する行動を促す

Share(共有)

サービス・製品を利用した感想をSNSなどで発信、共有する

顧客が取るであろう行動や感情を記述し、それぞれのステップごとで具体的な行動や感情を把握することが重要です。



04.タッチポイント(顧客接点)の特定

タッチポイントは、顧客がサービスや製品と接触する機会や場所を示します。

ブランドが顧客に良い影響を与えるためには、一つひとつのタッチポイントで顧客のニーズを充分に満たしている必要があります。

カスタマージャーニーマップのタッチポイントの数や種類は、企業の業種によって異なります。


タッチポイントの例


オンライン

  • サービス・製品を購入するECサイト

  • 競合商品との比較記事

  • Web広告

  • SNS口コミサイト

オフライン

  • 店頭での接客

  • 店舗の内装・外装

  • チラシ・パンフレット


これらのタッチポイントで顧客がどのように感じるかを理解することにより、カスタマージャーニー全体を見直すのではなく、小さな改善点にも気づくことができます。


05.カスタマージャーニーマップ図表化

上記の情報をもとに、実際にカスタマージャーニーマップを作成します。時間軸を使用して、顧客がサービス・製品を利用する過程を可視化し、各ステップでの行動や感情、タッチポイントを示します。


06.不足・不備の抽出

作成したマップを分析し、顧客のニーズやストレスポイントなどの洞察を抽出します。これに基づき、施策の不足・不備等があれば、製品やサービスの改善やマーケティング戦略の再構築を行います。


07.改善策の提案

マーケティング戦略の再構築を行った後、実行すべきものは速やかに反映を行います。

顧客の体験を向上させるために、サービス・製品の改善や顧客サポートの強化などの取り組みを強化します。



カスタマージャーニーマップを作成するメリット


カスタマージャーニーマップを作成することで、企業と顧客がどの場面でどのような接点があるのかを可視化することができ、顧客の観点からビジネスの戦略を強化することができます。


顧客が体験する行動を詳しく把握できる

顧客がサービス・製品を利用する過程や経験をより深く理解することができ、顧客が購入に至るまでに感じる不便さやストレスポイントを特定し、それらをどのように改善していくかを提案することができます。


顧客の体験に基づいたビジネス戦略の改善

顧客とサービス・製品のタッチポイント(顧客接点)を把握し、それぞれのポイントで顧客のニーズや行動を理解することができます。これによりビジネス戦略をよりよく改善することができ、継続的な支持を期待できます。


競合他社との差別化

カスタマージャーニーマップをうまく活用することで、顧客がサービス・製品を利用する過程での体験を他社と比較し、競合他社が提供していない独自の価値を顧客に提供することで、競合他社との差別化を図ることができます。



カスタマージャーニーマップの注意点


カスタマージャーニーマップを作成する上での注意点について説明します。


顧客中心の視点

マップを作成する際には、顧客がどのような体験や感情を持ち、どのような行動をとるかなど、とにかく顧客の視点に立つことを重視することが重要です。

企業の憶測や意見だけに偏らないよう注意しましょう。


他部署との連携

カスタマージャーニーマップを作成する際には複数人の関係者で意見を出し合いうことが重要です。そうすることにより前述した理想の反映を防ぐためにも効果的です。


定期的なマップ改善

市場環境は常に変化する為、顧客の行動やニーズの変化により、カスタマージャーニーマップの見直しを定期的に行う必要があります。

顧客のフィードバックや市場環境の変化に対応し、常にマップを更新していくことが重要です。


最後に


今回は、顧客満足度の向上・ロイヤリティ構築に効果的なカスタマージャーニーマップについてご紹介しました。

カスタマージャーニーマップのフレームワークなどを使用し、実際に作成してみることをおすすめいたします。

カスタマージャーニーマップをうまく利用し、サービスを継続的によりよく改善していきましょう。


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